Architect Labo

設計の徒然日記

Archive for 5月 19th, 2011

目地で繋がっていただけ

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不具合の塊部分に樹脂注入したところ、この補修方法では手に負えないです! という内容の連絡をもらったので現場に駆けつけてみると、確かに状況は大変なことになっていました。

樹脂注入を行うと、躯体とタイルの隙間部分に樹脂接着剤が浸入し硬化して支持力を発現しますが、今回は注入したことによりタイル面全体がフワフワと浮いてしまい、タイルの一部は脱落してしまいました。

 

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脱落部分を確認すると、躯体のプレキャストにタイル貼付けモルタルが付着していた跡が全く見られず、見事に層間隔離していました。

つまり下地モルタルと目地材だけで繋がっていたようです。その面積はおおよそ2平米ありましたが、改めてタイル浮きの恐ろしさを思い知らされる事例です。

1階だから良かった・・・という訳ではなく、タイルの脱落は大きな事故に繋がるため定期的な検査確認をする必要性があります。大規模修繕計画に記載されている「時期」を重視するのではなく、建物の「実情」に合わせて検査を実施し、修繕を行うことがとても大切ですね。

 

今回の大規模修繕は定期の計画に基づくものですが、計画時期以外でも大きな地震があった場合は直ちに建物を調査して、不具合があれば早期に処置することは建物所有者の責務です。

適切に処置されていれば所有者にとっては安心ですし、建物利用者や建物周辺を通行する人や車にとっても安全な空間を提供出来ますね。

Written by architecter

5月 19th, 2011 at 7:50 pm

使用材料の検収

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建物の修繕工事が大方完了し、残りは外構の補修工事と手摺等の新設工事のみ。

使用した材料検収を行い、計画数量に対し実際に使用した施工数量について空き缶を確認します。

工事期間中は使用した材料の空き缶を現場事務所内で保管し、補修工事、塗装工事、防水工事など各工事の完了段階で使用材料の検収を行います。

 

設計段階で積算する設計数量、見積段階で工事業者さんが拾う計画数量、実際に使用した施工数量は必ずしも一致しませんが、各段階で突き合わせて確認することが大切です。

先ず、見積段階で設計数量と計画数量が大きく違っていれば、数量の拾い忘れや単位数量の間違い等がないか原因を確認します。人が変われば拾い方も若干違います、拾い方には積算基準がありますが、それでも若干は違うのが当たり前で、その違いが許容範囲かどうかも確認します。

そして計画数量と実際の工事数量を確認します。基本的に工事内容の変更がなければ施工する面積は変わらないため、面積当たりの規定数量を守れば計画数量に近い数値になる筈ですが・・・これがなかなか思うようには収まりません(苦笑

 

計画数量に対して施工数量が多少多い分には問題なく施工されていると判断しますが、問題なのは施工数量の方が少ない場合と、逆に施工数量が大幅に多い場合です。

施工数量に増減が生じるのは施工部分の状況に起因する場合が殆どですが、例えば下地が想定よりも良い状態では塗装材の伸びが良く、思ったよりも材料の消費が少なかった・・・ということがあります。しかし、使用材料は単位面積当たりの規定数量が定められているため、監理する立場としては使用数量を守って施工するように指示します。時には施工部位を間違えたということもあります。

逆に下地状態が悪くて思ったよりも材料の消費が多く、計画数量に対して施工数量が大幅に増えてしまうこともあります。

いずれにしても定められた使用数量が守られているかどうか、工事途中でも確認することが大切です。

 

こうした材料検収に慣れている業者さんは、別の現場から空き缶を持ってきて・・・と悪知恵をはたらかせることもあるようです。そうならないためにも、納品時に材料外観にNo.を記入させるなど対策を考えないといけませんね。

Written by architecter

5月 19th, 2011 at 9:48 am