Architect Labo

設計の徒然日記

地質調査の結果

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先日行った標準貫入試験(以下、ボーリング)の結果が届いていました。

SS(サウンディング)は建物の四隅と中央の合計5ヵ所を調査しますが、ボーリングでは中央の1ヶ所のみを調査しています。

SSでは深さ5.7m付近で地盤の強度が高くなる部分があり、換算N値が最も高いところで19.4でしたが、ボーリング調査では6しかありませんでした。ボーリング調査ポイントと同じ中央付近のSSデータでは17.5でしたので、「何か」に接触したのかも知れませんね。

N値と換算N値は違うものであることは理解していますが、ここまで数値が離れると疑問が生じます。現地でボーリング調査をしてくれた方と話をしましたが、確かにボーリングでは土質サンプル採取と貫入試験を繰り返すため、土質サンプル採取の際に突き抜けてしまったのかも・・・その可能性は確かにありますね。そしてボーリングによる5.75m付近の土質は「シルト交じり細砂」となっており、砂が締まっていて換算N値を上げたのかも知れません。SSは大きな石や埋設物にぶつかると、それ以上深く調査出来ないのは弱点ですね。

そういう意味ではSSとボーリングの併用は理想だと思いますが、木造2階建てでは意見が分かれるところでしょう。

 

心配していた液状化の検討は土質区分とN値による検討で、危険度は低いとの判定が出たのと、支持層の深さと厚みはN値50以上の層が10m付近から2m以上の厚みで確認できたので粒度試験は取りやめて、当初より深くなりましたが9.3mの地層に支持させます。ちなみに砂礫層なので非常に硬いことが予想出来ます。

結果、改良工事は二転三転しましたが、最終的に支持層まで鋼管杭で落ち着きそうです。

 

今回の地盤調査から補強工事に至るまで、3週間近くの時間を要してしまいました。

1)SSにより支持地盤としての強度不足から全長8mの柱状改良を提案されるも、途中の5.7m付近の強度が高い地層を貫通させるためにはサイズの大きな施工機が必要になり、上空の電線下に張ってあるメッセンジャーに干渉するため、再検討を要す。

2)メッセンジャーと電線は電力会社に移設依頼をしてあるけれど、メッセンジャーは撤去までに約10日、電線移設は3カ月ほど掛かるため、直ぐに改良工事に着手出来なくなる。

3)途中の5.7m付近の地盤に支持させることが出来ないか検討した結果、改良径を太くして本数を増やせば可能とのことで工事手配を進める。

4)液状化の問題が浮上し、SSのスクリーニングでは液状化するとの判定。実際には現地の土質採取による検討が必要になったので標準貫入試験を実施。

5)液状化の危険度は低くなったが、途中の支持層の強度はSSの調査とは大きく異なったため、9.3m以下の地盤を支持層とする。

6)改良長が9mを超えると、施工機がまた一廻り大きくなり、メッセンジャーは撤去されたが、今度は上空の電線が干渉するため工事不可となる。

7)電線に干渉しない工法として、鋼管杭で途中溶接を採用。

 

こんなにズルズルと時間がかかってしまうと、普通はお客様に叱られてしまいますが、今回は自宅なので自分に怒るしかありませんね・・・。

Written by architecter

7月 8th, 2014 at 5:23 pm