Architect Labo

設計の徒然日記

Archive for 3月, 2017

できる工事監督

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私が工事監督をしていた頃、毎日のように大工さんや各業種の職人さんと打ち合わせをしながら現場を巡回していましたが、それでも最多時は着工から竣工間際まで合わせると15棟前後の多棟管理だったため、廻り切れない現場もありました。状況によりけりですが、大工さんが造作工事の段階になると現場は安定して流れていくことが多いので、棟梁にほぼお任せして、問題があれば連絡をもらって確認に行く・・・なんてこともしばしばありました。

その後、設計事務所に勤めていた頃、分離発注で住宅の設計監理と工程管理もしていたため、設計事務所でありながら工事監督のような仕事もしていましたが、当時の師匠(所長)から「現場に行かなくても監理できるように考えなさい」と、「はぁ?」みたいな難問とも言える問題をぶつけられ、面食らったことがあります。

実際、工事監督だった頃を思い返せば、本当に必要な工事確認より職人さんたちと無駄話をしている時間が結構あったかも・・・と思うあたり、移動時間も含めて考えればもっと効率よく現場を廻ることができたはずですね。

 

監督の仕事は「段取り八分」と言われていますが(今でも言うのかな??)、しっかり図面を読み、見積もりや原価管理をしながら、工程表を随時更新して早い手配と適切な確認で工事を効率よく進めるのが本来の姿で、段取りがしっかりできていればミスや職人さんの出戻りも極端に減り、安定した工事管理が出来るようになり、あとは手配通り、図面通りに工事が出来ているのか現場で図面と整合確認で済みます。また、図面がしっかり読めていれば、納まりの難しいところに早く気付き、設計や営業と打ち合わせをして職人さんから質問される前に指示をすることが出来るようになります。そうすると現場での滞在時間も短縮することができますね。但し、そのためには頭の中で作業や工事の流れを組み立てられる知識と経験が必要ですけれどね。

現場で工事作業をする監督は実に多いです。が、その作業は本来職人さんに依頼するものであって、監督の仕事ではありません。お施主様の立場で考えてみても、その道のプロの仕事だから安心するのであって、監督はその道のプロではありません。そのあたりを勘違いしている方も多いです。しかし、現実では誰がやるのか割り振り不明な雑作業が多いのも事実ですし、あえて作業を職人さんと一緒に行う場合もありますが、そうした細かな作業は事前に把握して、予算を割り振り、自分が作業をしなくても良いようにするのも監督に求められる資質でしょう。現場で作業や手直しで忙しそうにしている監督は、一見「できる監督」に見えますが、よくよく本質を考えてみれば、段取りができていないから誰がやるのか分からない作業に追われていたり、適切なタイミングでの確認を怠ったために手直しを依頼するタイミングを逃し、自分でやらざるを得ない状況になってしまっていたり、原価管理や発注が甘く、予定した利益を割り込んでしまうため自分で作業をして稼いだり・・・その結果、本来やるべき手配や段取りの時間が奪われてしまうという悪循環に陥っているケースは結構あると思います。

注文住宅の工事管理は、常駐管理ではなく多棟管理になります。一つの物件でトラブルが発生すると、その処理に時間を取られ、他の現場が手薄になり新たなトラブルが発生するという負のスパイラルに陥りがちです。そうした状況を避けるためにも週に1日程度、そして毎日数時間は事務所で確認や手配に集中する時間を取ると効率は良くなると思います。

今回は監督について書きましたが、もちろん営業・設計もすべき業務を果たした上での話ですよ(苦笑

Written by architecter

3月 28th, 2017 at 7:40 pm

住宅設備ショールーム

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また最近行く機会が増えた住宅設備メーカーのショールーム。色々なメーカーを見てまわるとあれこれ面白い部分も見えてきます。

住宅設備・・・一般に「システムキッチン」「システムバス(浴室)」「洗面化粧台」の3点セット、もしくは「便器」など衛生設備を含めて呼ぶこともあります。注文住宅とはいっても、住宅設備まで完全にオーダーで作ることは少ないのが現実。住宅設備は色々なメーカーの中から選択して、金額と内容から決定してくものです。

住宅設備のメーカーと一口にいってもその業態は様々で、衛生設備を含めた4点セットに内装建材や外装材、エレベーターに照明器具まで、住宅丸ごと一件分の材料を揃えた総合メーカーもあれば、システムキッチンや洗面に特化したメーカーもあり、ここ数年では異業種や同業他社が合併して新しい総合メーカーになるなど生き残りをかけた再編が進んでいます。

総合メーカーで代表的なものは「パナソニック」「LIXIL」「TDY(TOTO、大建、YKKAP)」といえばイメージしやすいですね。大都市圏のショールームは規模も大きく、1箇所で全ての住宅設備を見ることができて便利です。パナソニックはパナホーム、LIXILはアイフルホームで、住宅そのものを供給しているメーカーもあります。

住宅設備メーカーのショールームをあちこち見てまわると、それぞれ考え方や販売戦略、価格設定や基本仕様の違いを見ることができて、お施主様の反応も様々です。例えば某総合設備メーカーでは、数ある細かな機能をオプション設定とし、シンプルな構成をベースにして低価格から始めて上積み式になるような価格設定をしています。またあるメーカーは多くのお施主様が要望される機能を標準として盛り込み、ベース価格は若干高くなりますが、それでも「欲しいものが最初から標準で入っている」と思わせることが出来ています。面白いですね!

また実勢価格では、メーカー希望価格を高めに設定し、仕入れ掛け率を大きく引き下げて「お値打ち感」を出すメーカーもあれば、希望価格を低めに設定し、その代わりに仕入れ掛け率はそれほど下げないメーカーもあり、しかし実際完成してみればどちらも入手できる価格はそれほど違いがなかったり・・・あとは各ハウスメーカーの仕入れ努力と利益の考え方によりますね。

 

家を建てるとなると、ハウスメーカーや地元のビルダーに依頼する方が殆どですが、それぞれ仕入れルートや取扱い量の関係で、数ある住宅設備メーカーの中から「どのメーカーでも良いですよ!」と言いつつも、特定のメーカーに誘導され、グレードも予め設定されているのはよくある話です。年間の建築棟数が数棟という会社もあれば数百数千棟という規模まで様々ですが、設備メーカーを限定することで仕入れ数をまとめ、グレードを設定することで更に価格交渉して、スケールメリットで捻出した分をお施主様に還元したり、利益として確保するなど各社企業努力しています。

大手ハウスメーカーは自社ブランドで設備を供給しているところもありますが、そうでないところでは3点セットを一社の設備メーカーに揃えたがる傾向にあります。そうすることでスケールメリットを生み、何か不具合が生じても対応が簡便になるなどそれなりの利点がありますが、実際に色々な住宅設備のショールームを見てまわれば、キッチンは○○メーカーが良い、お風呂は□□メーカー・・・といった具合で、ハウスメーカーの誘導と施主の要望が一致しないケースが生じるのは当然で、設備メーカーを変えると途端に価格が上がったり、打ち合わせがスムーズに進まないことを嫌がるハウスメーカーでは、自社ショールームに各種設備の実物を設置して、そこで全てを決めるケースもあります。

 

住宅設備ひとつとっても業界の裏話的な話題には事欠かないです(笑

建築確認申請

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1年7ヶ月ぶりの投稿です・・・ご無沙汰しています!
ちょっと間を空けすぎたので、もう少しマメに投稿しようかと・・・汗;

 

さて、今日は数ヶ月ぶりに建築確認申請手続きをしてきました。数ヶ月ぶりじゃダメですね、もっと毎月申請しないと物件の少なさが目立ってしまいます(苦笑

実施設計の後半で確認申請のための法規的な書き込みをしていますが、早い段階で纏めておけばチェックする回数も増え、気づくタイミングも増え、結果として訂正記入をしなくても良い確認申請図書が出来上がります。が、変更を生じると訂正が増えるので、何事もタイミングは大切ですね。で、何度もチェックしていてもノーミスの申請は少なくて、審査の段階で「あ!」という感じでミス部分が光って見えます・・・なんだかんだと訂正印を押しますが、事務所の机上で気付けないのは皆さん同じですか?

今回は区画整理地に建つ戸建て住宅ですが、事前に仮換地と敷地地番の記入など相談していたため、申請自体は非常にスムーズでした。予定では週明けて月曜日に申請手続きを考えていましたが、申請図書の準備が思ったよりも早く出来てしまったので、午後から申請に行ってきました。要領良く作成するのも慣れですね! おかげで月曜日の午前中はゆとりができました(笑

 

Written by architecter

3月 24th, 2017 at 3:50 pm

Posted in 申請業務

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