Architect Labo

設計の徒然日記

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意外なところにあった有名設計事務所の建物

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先日訪れた東邦ガスの「アスパラガスハウス」・・・「明日をパラダイスに、ガスで」を縮めてアスパラガスハウスと言うそうです。

ガスで発電する燃料電池、太陽光で発電する太陽光電池、発電した電気を蓄える蓄電池、それら3電池をHEMSで統括し、創エネ蓄電で快適な暮らしと非常時の活用、そしてCo2削減にも貢献して省エネルギー化を図るスマートエネルギーハウスの実験棟として今年5月に誕生し、現在は試運転中の様で、この先の冬・春・夏の3シーズンでデータを集積して実験結果をまとめるそうです。

 

ガス会社の実験棟なので仕方ない面もありますが、太陽光発電が約5kW程度と小さめでした。

来年3月末までの時限措置ではありますが、現在太陽光発電設備の設置量が10kW超なら20年間の全量買い取りで、住宅に設置する太陽光発電の設置量も徐々に増えつつあります。現に私が設計担当しているモデル住宅は、延べ床面積が約36坪とコンパクトながら10.4kWの太陽光発電を設置して全量買い取りを目標にしています。

 

 

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実験の主旨とは別に興味を引くのがこの実験棟です。住宅を想定しているそうですが、目地の無い真っ白な外壁、一階部分が矩形に飛び出した外観はとても印象的です。

 

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シンプルモダン/ホワイトモダンの真っ白な仕上げです。建物のコンセプトは「絆」で、2階のどの部屋からもリビングが見える・・・というのがコンセプトだそうです。

 

実験棟だから・・・かどうか分かりませんが、使い難そうな背の高いロフト、住むには気を遣う真っ白な内装、用途に耐えない華奢な階段手摺、至る所に発生している内装仕上げのひび割れ・・・見た目は素敵だけれど、普通の生活には耐えないデザインがとても印象的でした。各所の納まりはさすがに良く考えられていると思いましたが、施工レベルが追いついてないという印象もあり、素敵なんだけれど何だか残念でした。

 

と、まぁ良いこと書いていませんが、やはり建築好きにはとても気になる一邸に違いありません。

そしてこの特徴的な建物の設計はとても有名な設計事務所でした、興味がある方は是非検索してみて下さい。

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10月 1st, 2012 at 10:53 pm

大山崎山荘美術館

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茶室待庵から徒歩で約10分程の場所に大山崎山荘美術館があります。

詳しくは美術館サイトをご覧下さい。

こちらの美術館は本館と新館からなっており、現在は新たに新々館を増設中です。

 

 

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新館は安藤忠雄氏の設計によるもので、本館や周囲の景観を損なわないよう山荘の傾斜を利用した地下構造の美術館となっていますが、外光を充分に取り込んだ明るい雰囲気です。

常設展示ではモネの「睡蓮」を間近で見ることが出来、山荘に付随する池にも睡蓮が見られるのはとても印象的です。

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本館を始め、敷地内にある6カ所の建築が国の有形文化財に登録されており、その本館に接続する新館は「目立たないように目立つ」そんな印象の美術館でしたが、どんな設計にも根拠は必要である・・・そんな感覚を覚えました。

 

Written by architecter

7月 11th, 2011 at 8:28 pm

茶室 待庵

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天王山合戦がおこり羽柴秀吉は明智光秀を討とうとして姫路より軍を進め天正十年六月十三日(1582年)山崎の地にいたり、陣をしき陣中に千利休を招いて二畳隅炉の茶室をつくらせた。

その後に解体され慶長年代(1610年)に現在の妙喜庵に移されたと言われているのが、こちらの茶室待庵。(国宝)

 

待庵は利休独特の構想で建てられ、現存する茶室建造物としては日本最古のものであって千利休の遺構としては唯一のものである。

この茶室の掛け込み天井と棹縁天井の組み合わせ、床間の隅や天井を塗り回した室床の構造から二畳敷きのわりには広く感じられ、連子窓、下地窓の配置、すさを出した壁の塗り方、やや広い躙口、隅炉などと共に利休の非凡の構想力がうかがわれる。後世の数寄屋はこれを模したものが多い。

(以上、妙喜庵略記より)

 

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四百年余りの時を経た茶室を眺めていると、利休や秀吉の息づかいが聞こえてきそうな不思議な想いが馳せてきます。

しかし、このような貴重な建物が駅の真ん前に建っているとは予想外でした。もっとひっそりとした山間にあるのかと勝手に想像してしまいますが、こうした建物が身近にあるのが京都らしいですね。

 

Written by architecter

7月 9th, 2011 at 11:53 pm

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VE案について考えてみる

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設計が完了して工事見積りを依頼するとき、単純に見積りするのではなくVE案もお願いしています。そして工事進行中でも定例会議などでVE案の提案をお願いしています。

そして戴く提案は「原設計の○○は高いので□□に変更すると安くすることが出来ます。」というニュアンスが多いですね。

 

ここでVEとは何か、改めて考えて見たいと思います。

VE:Value Engineering(バリュー・エンジニアリング)、直訳すると「価値工学」となります。

詳しいことはwikiでも参照していただくとして、一般的には何種類かの解釈があると思います。

(1)品質を維持してコストを下げる

(2)コストを維持して品質を上げる

(3)品質を上げてコストを下げる

この場合の品質とは素材や工法、機能なども含め、ただ単に見た目が似ているというものではありません。確かにVEとは価値工学ですから、中には

(4)品質を上げてコストを上げる

(5)品質を下げてコストを下げる

という解釈もあるようですが、建築主様の立場で考えれば(1)(2)(3)のいずれかから選択したいものです。建築は日々進化して新しい工法がどんどん出てきますすから、昨日までは無理だったものが今日は出来るかも知れませんね。

Written by architecter

10月 18th, 2010 at 9:25 pm

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LEDランプ

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照明器具メーカーの新作展示会に行ってきました。

広いショールームの半分近くをLED関係の照明器具が占めていて、スタンダードになりつつある最中だということを感じました。

LEDは電球の約1/10という小さな消費電力で効率よく光を作り出します。一般的な照明器具に付いている保安球(なつめ球)は大体5W程度ですが、これをLEDにすると電球に換算して50W相当の明るさになります。また、LEDランプは発熱量も小さくなりサイズもコンパクトになったため、意匠もバラエティ豊富になりました。

しかし、LEDはメリットばかりではなくデメリットも存在します。今回の展示会では調光可能なLEDが目を引きましたが、電球では当たり前の調光もLEDでは2種類のやり方があります。一つは点滅サイクルを用いた調光ともう一つは純粋に光量を調整する方法です。意外とLEDが点滅していることは知られていないようで、点滅に起因するのか不確実ですが、LEDが普及して判明した現象ではテレビにノイズが入ることや、体調面で気分を悪くすることが知られています。また、LEDはまだまだ発展途上で法令整備も行われていないため、各社各様な基準で統一性が無く、電球型LEDランプの場合はソケット(ねじ部分)の直ぐ根元部分が意外と大きくて、今使っている灯具に取付けしようとしても大きくて嵌りきらない、灯具自体に入らないといった問題もあるようです。更に電球に比べて重量もかなり大きくなるため、一つの灯具でランプが4つも5つも付く場合は重量が増えることからメーカーの保証対象外になってしまったり、器具の強度や天井取付け部分の検討をすることが求められます。

そして、電球との大きな違いには光に指向性があるということです。電球はソケット以外のすべての方向へ光が拡散しますが、LEDの光は一定の方向へ進む性質があります。ランプの直下ではある程度の光量が確保できても、拡散する光量が乏しいため電球用の灯具では周囲が暗くなることがあるようですので気を付けたいものです。

そんなLEDですが、国内ではパナソニック、東芝の2大メーカーにシャープなども加わり、輸入製品では中国製や台湾製が多数出回っています。価格は国内製品が3千円前後に比べ輸入品は千五百円前後と安価なものもあります。LEDの寿命は明るさが70%に低下するまでを目安として約4万時間といわれていますが、法令整備が行き届いていないため注意は必要ですね。

Written by architecter

6月 18th, 2010 at 10:32 am

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